子どもの権利条約関西ネットワーク主催の集会に参加してきました。約 60 人が参加。途中休憩をはさみ 4 時間にわたる,とてもまじめで,落ち着いた雰囲気でした。
最後の発言をされた浜田進士さんによれば,この集会のきっかけは講師の平野裕二さんが「関西ではいろいろの運動があるのでヒヤリングをしたい」と希望されたことらしいです。平野さんは国連子どもの権利委員会に提出する NGO レポートをまとめる立場だそうです。

第一部は平野裕二さんの講演が 80 分ありました。非常にきちんとつくられた資料にそって,
1.国連・子どもの権利委員会の概要(どういうものか)
2.国連・子どもの権利委員会における日本の報告書審査の経緯(これまでどうだったか)
3.第4回・第5回報告書審査に向けて
4.委員会による事前質問事項(List of Issues)の概要
の説明でした。
今後のスケジュールは,
2018 年 10 月 15 日:日本政府による文書回答の提出期限
12 月 15 日:NGO の追加情報の提出期限
2019 年 1 月 14 日から 2 月 1 日:本審査(第 80 会期)
だそうです。
この日の集会は NGO からの追加情報になにを書くべきかを検討するものでした。

第二部はまず 4 人の報告者が 5〜7 分ずつ発言されました。
報告者は,
藤本伸樹さん(ヒューライツ大阪,人種差別撤廃委員会の日本報告書審査と子どもの権利委員会への課題)
遠矢家永子さん(NPO 法人 SEAN,子どもをとりまく「性の商品化」)
森松明希子さん(東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream,東日本大震災避難当事者から見える 7 年後の被災者・避難者の子どもの人権状況と課題)
もうひとりは LGBT 当事者の高校生
でした。それぞれの報告ごとに,平野さんからの質問,参加者からの質問の時間がありました。

自由発表のときにわたしからは以下のことを発言しました。
国内避難民の子どもの人権が侵害されていること,
原発事故後,ふたつの法の空白があきらかになったこと,それは公害法と人権法。
放射性物質の公害法は国内で解決すべきもの,人権法は国際法と国連の基準によって解決すべきもの,国連「国内避難民に関する指導原則」が知られていない。現在外務省で翻訳中。
国内避難民の権利の国内法を制定するように国連で勧告してもらえるとありがたいこと,
などを述べました。(文責:寺本)

 
(関連)
 ヒューライツ大阪 (2018年8月25日)
公開講座『子どもの権利委員会へのNGOレポート-関西の子どもたちの今を反映させよう-』を共催しました(8月25日)
https://www.hurights.or.jp/japan/news/2018/08/ngo825.html
(参考)
ARC 平野裕二の子どもの権利・国際情報サイト
https://www26.atwiki.jp/childrights/
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記事のアドレス http://starsdialog.blog.jp/archives/77348423.html