(感想)
この本の存在は知らなかった ・・・ 第 1 話に登場する実在の人物から紹介されるまで。
角川つばさ文庫は「小学上級から」を対象としているようだ。
この本は実在の人物へのインタビューをもとにした短いストーリーが五話書かれているのだが,短いということは欠点にはなっていない。山村有紀子のしっかりした文章で,漢字にはルビがふられ,まんが風の絵が挿入されていて,とても読みやすい。
これらの短い文章を読むこどもは自分で想像力をはたらかせ,自分の知らない人間が大震災のなかでどんな体験をし,どんな心の動きを通り過ぎたかを学ぶにちがいない。それは,おとなにとっても新しい学びになるはずだ。

 
(目次)
第 1 話 いつか福島に帰る日
第 2 話 あの日を忘れない
第 3 話 原発から 20 キロの村の子どもたち
第 4 話 ママは天使になった
第 5 話 俺たちは料理人だ!
あとがき 山村有紀子
原作まんが家あとがき ひうら さとる
まんが家紹介
 

(表紙カバーの裏面から)
2011 年 3 月 11 日,東日本を襲った大地震。あの日,何が起きたのか? あの日から,何が起きているのか? 着るはずじゃなかった制服を着て,歩きだす未来 (みらい) ちゃん。避難生活のなかでふれた,おんちゃんのやさしさ。福島の小学校で働く女先生。ママを亡くした,6 歳のちーちゃん。300 人の食と生活を,守りつづけた内田兄弟。被災地の「本当のすがた」をえがいた 5 つの物語。あの日のことを,私たちは絶対に忘れない。

 
角川つばさ文庫
あの日起きたこと
東日本大震災ストーリー 311
http://www.tsubasabunko.jp/bookdetails/index.php?pcd=321310000018

(こどもたちの感想を読むことができる。)
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記事のアドレス http://starsdialog.blog.jp/archives/55323590.html